ヒト犬糸状虫症


この病気は、犬ではとてもポピュラーな寄生虫である犬糸状虫(フィラリア)が感染することによって起こることがあります。犬糸状虫は、直接、犬などの動物から感染することはありません。犬と犬の間であっても、直接感染することはなく、蚊がベクター(病気を媒介する昆虫)として病気の媒介をします。

人の場合、犬とは、異種の動物ですから本来、犬糸状虫は感染しないはずなのですが、まれに感染することがあります。


予防法

蚊に刺されないというのが一番良いのでしょうが、実際には、不可能に近いでしょう。蚊に刺されないように山野では長袖のシャツと長ズボンを着用したり、最近では蚊の忌避剤の蚊よけスプレーなどが販売されているので、これを利用することもよいと思います。また、蚊そのものを発生させないように、たまり水を放置しない様にすることも予防につながるかもしれません。

しかし、パーフェクトではありませんから、犬のフィラリアを予防して、犬のフィラリアの感染をコントロールすることが重要です。

犬の予防のための薬は、今日1カ月に1回服用又は注射するものがあります。服用期間は、蚊の出始める頃から、蚊がいなくなってから1〜2カ月のみ続けて感染をコントロールします。


地球温暖化の影響でしょうか?、蚊の発生する期間が延びる傾向にあります。予防開始時期に期間分の薬を処方された時には、特に注意が必要です。その地域の蚊の発生時期を勘案し処方されていますが、気温は予測が確実ではありません。必ず予防最終時期に本当に蚊の発生がなくなったかどうか注意を払う必要があります。
最近では、ネコの犬糸状虫の感染をコントロールするための予防薬が発売されるようになりました。

詳しくは、動物病院、動物診療所にお尋ねください。