基本方針
動物たちは同じ地球上に生きる命あるものとして対応しています。
優先するのは、当院スタッフでも飼い主でもありません。
まず、動物にとって一番良い診療方法は何かということを考えます。
しかし、私の病院に来院する動物たちは、自分の意思で来院することはできません。飼い主に十分なインフォームドコンセントを行い、飼い主の意見を尊重し、飼い主の決めた方針の中で、動物にとって何が一番必要で何を優先するべきかを考え治療方針を決めています。
すべての患者さんにいわゆる3分間診療はいたしません。また、インフォームドコンセントを大事に考えておりますので、説明や診察に時間がかかることがあります。また、お待ちになることがあるかもしれませんが、ご理解ください。
病気の治療には必要な薬を使う必要がありますが、治療対象の犬・猫などに認可のある動物用医薬品だけでは、十分な治療をすることができません。可能な限りその動物種に適用のある薬を用いますが、病気によっては、必要に応じ人体用医薬品や他の動物種に対する認可のある薬剤を治療に用いることがあります。このことを医薬品の適用外使用といいます。
薬はある一定の期間開発した製薬会社だけが製造することができますが、一定期間を経ると他の製薬会社が製造することができるようになります。後発メーカーは開発費がかかりませんので、販売価格が安価となります。このような医薬品をジェネリック薬といいます。動物診療では、診療費圧縮に欠かせない薬です。
漢方薬に副作用がないというのは誤りです。漢方薬はそれ自体色々な生薬を配合し作られています。原材料にアレルギー反応を起こすことがあるかもしれません。また、薬自体にも体にとって強く作用するものや体の状態によっては、強く反応が出ることもありますので注意が必要です。